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銀行融資のプロパー融資とは【令和版】

突然ですがプロパー融資って知っていますか?

経営者であれば聞いたことあるかもしれません。
実は2019年4月に金融庁の「金融検査マニュアル」が
廃止されてからプロパー融資が今とても注目されています。

中小企業の融資にも影響があるので
経営者であればこの機会に知っておくと
役に立つことが多いと思います。

ぜひ最後までお読みください。

はじめに銀行融資について説明します。

目次

銀行融資とは


個人・法人に限らず資金が必要になればお金を借ります。
利息を対価に資金を貸し出すのが銀行です。
銀行でお金を貸し出すことを銀行融資といいます。

銀行融資には資金使途や貸出形態により
さまざまな融資商品があります。
銀行は融資審査をして事業者に資金を融資しますが
与信が弱い中小企業の場合、信用保証協会の保証を付けて
融資をすることがほとんどです。

信用保証協会付融資などと言われ、保証協会が
保証人の役割をします。(会社が保証料を支払います。)

返済不能により不良債権化した場合は
その債権の80%~100%が保証協会から
銀行に支払われます。

銀行としてはリスク負担が少なく利用しやすい融資商品です。

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信用保証協会保証付き融資とは

信用保証協会が借主から保証料を得て、融資額に対して
80%~100%程度の貸倒れリスクを負い、金融機関を
通じ事業者に資金を貸し出す融資形態です。

一般的に企業は金融機関を通じて信用保証協会に保証の申し込み、
保証協会の承諾を得られると保証書が発行されます。
金融機関は保証書が発行された後、金融機関内での審査を行い融資実行します。
金融機関への返済が滞ったとしても、信用保証協会が貸付先に
替わり金融機関への返済を行いますので、金融機関は融資額の0~20%程度のみ
リスクを負うこととなります。

そのため、金融機関の負うリスクが最小限に抑えられることより、
金融機関との最初の融資取引は「信用保証協会付き融資を」というのが一般的です。

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では信用保証協会の保証がない銀行融資はあるのでしょうか。

もちろんあります。
続いて信用保証協会の保証がない銀行融資について説明します。

プロパー融資とは


保証協会の保証がつかない場合
銀行がリスクを100%負うことになります。
プロパー融資は、銀行が自社で独自の審査をして
融資の可否を判断し貸し出す融資形態をいいます。

自社のリスク負担で貸し出す融資です。
不良債権になってもすべて自社の責任になるので
慎重になりますし安全性が高い企業に貸したいという
気持ちが強くなります。

それだけに創業期の企業や業績が安定しない中小企業に対しては
ある程度実績が安定するまでプロパー融資をしないのが一般的です。
プロパー融資を利用する場合、厳しい目で財務内容や営業状態を
チェックされれます。

それだけにプロパー融資を受けている企業は
優良企業として銀行に認められていると言えます。

今後中小企業向けの銀行融資でプロパー融資が増える理由


大企業や一部の優良企業を除いて
信用保証協会の保証付き融資が
利用されている現状があります。

特に中小企業に対してはかなりの割合で
信用保証協会付き融資が利用されています。

銀行も中小企業に対して安易に信用保証協会付き融資を
すすめる傾向があり一般化しています。
ただ今後はプロパー融資が増えていき金利も
企業ごとに変動することが予想されます。
(特に中小企業では金利が上昇するリスクが少なくありません。)

ではなぜ金利上昇のリスクがあるのでしょうか。

信用保証協会付融資の弊害

平成30年4月から信用保証制度の見直しが実施されました。(新しい信用保証制度

信用保証協会の保証の話として考えてください。

従来は
一般保証 融資額の80%を保証し、20%を金融機関が負担(責任共有制度)。
ただし、小規模事業者や創業者等に対する保証は100%保証。
セーフティーネット 一般保証とは別枠で融資額の原則100%を保証でした。

  •  信用補完制度は中小企業の資金繰りを支える重要な制度であり、中小企業がライフステージの様々な局面で必要とする多様な資金需要(小口、創業、承継等)や、大規模な経済危機、災害等により信用の収縮が生じた場合における資金需要等に一層対応できるものとしていくことが重要です。
  • 信用保証への過度な依存が進んでしまうと、金融機関にとっては、事業性評価融資やその後の期中管理・経営支援への動機が失われるおそれがあるとともに、中小企業にとっても資金調達が容易になることから、かえって経営改善への意欲が失われるといった副作用も指摘がされています。
  • このため、中小企業の資金需要に一層きめ細かく対応するとともに、信用保証協会と金融機関が連携して中小企業への経営支援を強化することで、中小企業の経営改善・生産性向上を一層進める仕組みを構築することが必要であるという考え方の下、今般の見直しを行っています。

中小企業庁ホームページより

簡単に言うと銀行は信用保証協会の保証ばかり利用しないで
銀行が自らプロパー融資などのリスクをとって中小企業を
支援してくださいねということです。

最近は返済不能による代位弁済が増え
信用保証協会の財政負担も増しています。
公的機関である信用保証協会の返済財源の原資には
税金も投入されているので間接的に国民の負担も
増えていることになります。

本来は民間金融機関が主体となりやるべきことであり
補助的にサポートするのが信用保証協会の役割ですが
現状は中心的な役割を信用保証協会が
担うことによりさまざまな弊害が出ています。

経済産業省・中小企業庁では信用保証制度の見直しを
きっかけに事業性評価融資などを利用した
銀行のプロパー融資の活性化を期待しています。

金融庁の検査マニュアル廃止

2019年4月1日以降金融検査マニュアルは廃止になりました。
金融検査マニュアルについて説明すると長くなってしまうので
どんなことが変わるのかについて簡単に書きます。

中小企業の資金調達に大きな影響がある。
自己査定による信用格付け(債務者区分)が、各金融機関の独自性や裁量判断で、
基準を改定できるようになります。特に金利に関しては今までより
自由に設定することができるようになります。

従来の銀行融資の方針は、取引先企業の将来性や生産性よりも、
過去の決算結果を重視していました。
現在の金融機関は、政府系金融機関、保証協会も含め、決算書分析を行い、
「定量分析」(過去決算分析)と「人的定性分析」で、
スコアリングや企業の格付けにより融資判断を行っています。

当面はこのシステムが続くことになると思われます。
ただ今後は次に説明する事業性評価融資が
主流になってくると予想されます。

銀行の融資姿勢の変化に伴い中小企業も
対応し準備する必要があります。
金融庁の方針転換に伴い今後は
事業性評価を利用したプロパー融資が
増えてくると思われます。

しっかりとした対応が必要になります。

対応できないと今まで融資取引があった企業でも
融資取引ができなくなる可能性もあります。
逆に今まで融資取引先として消極的な評価をされていた企業が
対応しだいで取引できるようになることも考えられます。

事業性評価融資

今後の銀行融資は事業性評価融資が増えます。
特に中小企業は内容を理解してしっかりとした対応を
取るようにしましょう。

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事業性評価融資とは
通常の融資は過去の決算書実績・担保・保証などをトータルに判断して
融資の可否を判断してきましたが事業性評価融資は事業内容や将来の成長性などを
判断して融資の可否を判断します。今は赤字だけで将来黒字が見込めるなら
融資しましょうという感じです。

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それでは事業性評価融資の内容と今後の
対応策について簡単に説明します。

2014年9月に金融庁は金融モニタリング基本方針で事業性評価融資に
触れていますが銀行は今まで積極的に推進してきませんでした。

理由は金融検査マニュアルをベースとした
スコアリング・格付けが融資審査の中心に
なっていたからです。

ただ今回2019年3月末で金融検査マ二ュアルが
廃止されることによって事業性評価融資が
中心になると思われます。
(しばらくは今までのスコアリング・格付けが利用されと思います。)

ではどんな対策をすればよいのでしょうか。
今までのように過去の決算書や直近の試算表の提出だけでは
あなたの会社の強み・良さは上手く伝わりません。

では銀行に自社の強みや将来の事業展開について
知ってもらうには経営計画・事業計画などを作成して
説明することです。

これからはただ決算書を渡すだけではなく
自ら積極的に会社の方針や社長であるあなた自身の考え方を
知ってもらうことが銀行の評価を向上させ
プロパー融資獲得の可能性を高めてくれます。

金融機関が事業性評価をするためには次のような情報を提供すると良いでしょう。

  • 経営者の経営能力や経営理念、経営ビジョン
  • 決算書ではわからない企業の強み
    (優秀な人材・ノウハウ・技術・顧客資産・優良な仕入先・社外ネットワークなど)
  • 将来の経営計画・事業計画

そのためには、以下の項目を記載した事業計画書を作成し、
金融機関に対して説明することが有効です。
(社長が説明するのがとても有効です。)

  • 経営理念・経営ビジョン
  • 事業概要・沿革・実績
  • 自社の強みや課題
  • 外部環境分析(市場・顧客のニーズ、競合の状況など)
  • 今後の経営方針
  • アクションプログラム・行動計画
  • 数値計画(損益計画・投資計画・資金計画・資金繰り計画)

なお、決算書には表れない企業の強みのことを「知的資産」と言います。
自社の知的資産について洗い出しを行い、知的資産の活用について記載した
「知的資産経営報告書」を作成することは、事業計画書の作成や金融機関への
自社の説明において、非常に有効です。

参照:知的資産経営報告書作成マニュアル

銀行融資のプロパー融資とは【令和版】のまとめ


優良企業や大企業を中心に利用されている銀行プロパー融資ですが
今後は中小企業にも利用されていくことが予想されます。
従来の財務分析や担保・保証を見るだけではなく将来性や知的経営資産など
数値化できない事業性を評価する事業性評価融資が主流になっていきます。

従来の担保・保証主義やスコアリングによる格付けが
中心であった銀行融資が今大きく変わっていこうとしています。

令和に入り銀行は中小企業に対するプロパー融資(事業性評価融資)
の考え方を大きく変化させようとしています。

中小企業の社長はプロパー融資の変化に
素早く対応しながら銀行融資を上手に獲得し
事業を成長させていきましょう。

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この記事を書いた人

経済産業省認定経営革新等支援機関
レグルス経営研究所 代表。
経営者に役立つ資金繰りノウハウを情報発信しています。

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