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税務調査で否認されないためにやった3つのこと【その①】

前職では売上300億円規模パチンコグループ会社で
経理財務を管理者として担当していました。
実務の中ではパチンコ業・飲食業・不動産業・ホテル業などを
含めたくさんのグループ会社の税務調査を受けてきました。

税務調査が苦手(多分ほとんどの人)であったり
過去に大変な思いをした人も多いのではないでしょうか。

ただ私が対応した税務調査の結果は、なぜかほぼ100%是認され
税務処理内容に問題はなく会計処理が適正に行われているという
評価を受けました。

パチンコグループというと脱税や申告漏れという不正事案が
多く発生するので、税務署が重点的に調査を
実施する業種のひとつでもあります。

ではなぜ税務調査で否認されることなく会計処理や税務処理が
是認され適正と評価されたのでしょうか。

この記事では税務調査で否認されないために何をしていたのか
自分の経験をお伝えします。もちろん会社の業種や状況によって
会計処理方法や税務処理方法は違ってくると思います。
ここでお話することが正しいということではなく
税務調査を受ける心がまえとしてあなたの何か
ヒントになれば幸いです。

以下3つのポイントがありますが今回この記事では
経理を自計化し月次決算を実施するについて説明します。

  • 経理を自計化し月次決算を実施する
  • 経営計画・資金繰り表を整備する
  • 仕訳にこだわり証拠資料を準備する
目次

あなたの会社が経理を自計化する理由


中小企業を中心に会計処理・決算・税務申告を
税理士に依頼している会社が多いと思います。

私の勤務していた会社もはじめは
記帳代行・決算処理を顧問税理士依頼していました。

私が勤務していた会社は入社当時売上が200億円を
超えていましたが会計事務所に
記帳代行・月次決算・年次決算を依頼していました。
中小企業や個人事業主のほとんどは
会計事務所の関与があると思います。

私自身、会計事務所に勤務していた経歴はありましたが
入社時は会社の慣例にしたがい月次ごとに会計資料を
揃えて税理士に渡していました。
規模がそれなりに大きかったので税理士さんも
大変だったと思います。

顧問税理士の会計処理は1ヵ月以上かかっていました。
月次試算表が締月から2~3ヵ月遅れで届きますが
ほとんど会計内容を社内でチエックしていない感じでした。

銀行提出する必要資料が簡単に作成できなかったり
ちょっとした取引内容や科目残高を確認するにしても
いちいち会計事務所に問い合わせしなければいけないので
経営意識が高い経営者であれば相当面倒でイライラする
と思います。

しかも会計処理の効率化のため現金主義で処理され
正しい月次損益を把握することもできず年次決算も税務署の
申告期限まで正確な数値はわからない状況でした。

年次決算が終わると利益と納税額の報告があるのですが

こんな感じでした。

えっこんなに税金払うんですか?

どうにか節税をして納税額を下げられませんか?

難しいです。
すでに決算は終了しているので追加で経費を
負担すことはできません。(当然です。)

という感じでいつもハラハラドキドキで半分
あきらめていました。

年次決算し納税額を計算してもらっているだけという感じで
特別に節税対策などありませんでした。
会計事務所も会計処理するだけで精いっぱいで
請求書や会計内容まで詳しくチエックすることは
していなかったようです。

会計事務所の勤務していた経験から言うと
会計事務所はあなたが期待するほど
特別な節税方法って特にありません。
ごくごく一般的な節税対策に終始します。

税理士ならだれでも知っているような対策が中心になります。

ただ社長は知らないことも多いのでそれだけでも
人によっては効果がある節税対策になるかもしれません。

でも本当はいろいろと大きく合法的に節税できる方法は
あるのですが税理士はあまりやりたがらないというより
やりません。とても保守的です。やって税務調査で指摘されて
責任を取りたくないのが本音です。

自分の経験を話すと億単位の節税を毎年やっていました。
もちろん合法的であり税務調査でも是認されています。

ここでは長くなるのでポイントだけ話しますが
節税対策で失敗して否認される多くの事例を見てみると
やり方がずさんでエビデンス等の証拠書類の不足、さらに
共通してある資料が欠落しています。

ずさんな税務処理じゃ絶対調査で否認されます。

と言いながらも自分自身もはじめの頃は
ドキドキしていましたがポイントというかコツを
知れば大丈夫だということがわかりました。

このポイントはほとんどの税理士さんが
気づいていないので意外でした。
むしろ経営実務を知らないからかもしれません。

ある日悲劇が起こりました。

税務調査があり結果、修正申告が発生しました。

パチンコ業は現金商売なので、事前予告がなく
当日いきなりの税務調査が実施されます。
私自身会計事務所に勤務していたので事前予告がない調査を経験しましたが
本当にストレスになります。嫌なものでした。

ただ税務署からすると事前予告すると証拠隠滅の
恐れがあるというところでしょうか。
税務署の肩を持つわけではありませんが
税金徴収がメイン業務だからしようがないのかなあと思います。

それである日事前の予告なく税務調査が入りました。
対応した顧問税理士は事前予告なしの調査に対し不機嫌で
調査官に対しても高圧的な対応で相当心証が悪い感じでした。
会社の主張は認められず結局高額な税務申告漏れが指摘されました。

税務署とかなり長い期間交渉をしましたが結局否認され
修正申告に応じました。会計の仕訳処理については会計事務所が
主体となっていたのでどんな処理をしていたのか
どこが問題だったのかもよくわかりませんでした。

会社の責任なのか会計事務所のミスなのか。

会計事務所としては税務署が認めてくれないという
ことを主張していましたが真実はわかりません。

中小企業の多くは会計事務所に依存して
すべてお任せなんだと思います。
顧問税理士に言われたまま申告し間違っているなんて
考える人はいないのではないでしょうか。

税務調査で特に問題がなければ
顧問税理士のアドバイスに従っていれば
よいのかもしれません。

でもそれって税理士の能力次第で納税額が変わるということです。
どうでもいい人はそれでいいのですが実際億単位で否認された
当事者としてはそうは思いませんでした。
やはり会社が主体になって会計処理・税務処理を
しっかりやっていかないとダメなんだと思いました。
(自分たちが会計処理した内容を税務調査の予行として
顧問税理士に厳しく監査してもらうのが理想的です。)

私の経験からすると日々正しく深く考え会計処理していれば
はいつ調査が入っても問題はありません。

日々ちゃんとしていないからいざという時あせるのです。

要するに何が言いたいかいうと

経理を自計化しないと損しますということです。

税理士が保守的に経理代行して多めに納税し

さらに税務調査で修正されるくらいなら

自社でしっかり経理して決算した方が何倍も得します。

余談ですが税務調査日についていろいろと研究を
重ねた結果、いつ税務調査が来るかということを
かなり高いか確率で予想できるようになりました。

税務調査が予想される年には税務調査来るかも予報を
全社に発令するなどして事前準備を万全にしました。
もちろん不正に情報を入手してとかではなくいろいろ考えながら
プロファイリングして多分この日ということがわかるようになりました。
(ここでは書きませんが誰でもできる簡単な方法です。)

経理を自計化し月次決算を実施する


税務申告漏れによる修正申告をきっかけに決算まで
すべて自社で会計処理する自計化を開始しました。
会計ソフトや通信環境を整備し会計事務所とオンラインで
接続しリアルタイムで会計内容を監査できるようにしました。

経理の自計化により月次決算を実施することが可能になり
月次決算の報告資料をベースに経営会議を定期的に開催しました。

自計化による月次決算と経営会議を実施したことにより
次のような効果があらわれました。

顧問税理士も記帳代行中心の先生から財務・税務をトータルにサポートしてくるれ
先生に変更しました。大きく変わったことは経理財務の主体が会社にかわったことです。
私自身が深く考えて処理した会計仕訳に対して税務上の問題点をアドバイスしてもらいました。
ただアドバイスを受けるだけではなくなぜだめなのかなど深い議論が展開され
疑似的な税務調査という感じになりました。
顧問税理士が税務調査官の役割をしてそれに対して
回答していくよう感じです。

時として本番さながらの熱いバトルになることもあります。
そこで真剣に議論することによって税務上の問題点が浮き彫りになり
是認されるためにはどんな会計処理が必要か明らかにされていきました。

月次会議の議論がフィルターとなりかなり税務的に
精度が高い会計処理が実施されました。
それだけに実際の税務調査で問題を指摘される事項が
あまりなかったように思います。
事前に問題点を社内で洗い出し検討し解決したことが
大きく貢献したのではないでしょうか。

月次決算の具体的な効果としては次ようなことがあげられます。

月次決算を実施することによって経営課題を解決することができる

月次決算を実施することによりタイムリーに経営問題を発見し随時
何らかの対策を実施することにより問題を解決できるようになります。

月次単位でタイムリー経営判断ができる

多くの会社は年次決算が中心になっています。年1回しか経営を見ないのでは
経営環境に対応することはできません。月次決算により年12回経営を見直す
チャンスがあります。タイムリーに現状を把握し短期間で経営判断を可能にします。

予算と実績比較により、改善対策を行うことができる

予算と実績を対比すれば、差異の原因を分析し対策を講じることできます。
目標を達成するために何を改善すべきかを意識し行動することにより
目標達成を実現できます。

年度予算を作成していない会社が多いので
ぜひ年度予算や経営計画を作成してください。
とても効果があります。

計画的な節税対策ができる

月次決算を実施する前は、決算の着地が年次決算が終了するまで
利益も納税額がわかりませんでした。だからほとんど何も節税対策ができませんでした。
また年次決算のあと、事後的に行った節税対策は税務調査で指摘されることが多くありました。

月次決算と年度予算により決算の着地をかなり正確に予測することにより
余裕をもって事前対策(節税)をできるようになりました。
事前に対策できることによって無駄な支出を大きく減らすことができました。

金融機関の評価が良くなる

多くの会社が年次決算書を提出していない中で月次決算による
試算表を提出し業績を報告することによって銀行とのコミュニケーションが
よくなるだけではなく会社に対する評価が高まり融資もスムーズに実行
できました。

経理を自計化して税務調査に備える


中小企業の多くは顧問税理士に会計経理を丸投げしており
会計経理業務の依税理士への存度はかなり高いと思います。

中小企業の経営者は銀行や税務署から会計内容を聞かれると
税理士にすべて任せているので必要なことは先生に
きてくださいという回答をする人が多いと思います。

裏を返せば、私何もわかりませんと言っているような
ものです。銀行はあなたの会社大丈夫って聞きたくなります。

税務調査でも詳細は社長がわからないので税理士と調査官が
協議調整するのが通常ですが会社が説明したり主張した方が
説得力があるし、しっかりしているという印象を調査官は持ちます。

わかるわからないより当事者である会社の代表者が
直接訴えかける方が説得力があります。
言いたいことを言って疑問があればとことん追求し
中途半端に妥協しない、そして最後は顧問税理士に
調整してもらう感じでいいと思います。

はじめから税理士に丸投げというのはどうかと思います。
(確かにあなたは楽です。税理士も税務調査でわけのわからないことを
言われるよりと思うかもしれませんが。)

専門知識がないのでという方もいますが
そうであればあなたは最低限の税務知識を学ぶこと
ぐらいはできるはずです。
また顧問税理士に教えてもらうことも可能です。

要は本気度の問題です。

もちろん面倒だと思う人は税理士に丸投げでいいと思います。

ただ自分の経験を話すと
業績が赤字で納税がなかったり、納税額が小さければ税理士に任せて
おけばいいのかもしれませんが利益が大きくなり納税も大きくなれば
いずれ税理士だけでは難しくなります。
税理士が責任を取る領域ではなくなるからです。

税理士は利益が大きくなり節税額が大きくなればなるほど
保守的になります。リスクをおかして節税するよりは税金を払って
もらう方が税理士としては気が楽で安全です。

個人的意見として利益が大きくなると税金負担をとても感じます。
正直納税分を投資に廻せればもっと会社は成長するのになあと
思うこともありました。

私は実際税務調査で立ち会ったときに質問事項に関しては
その場でほぼ回答し複雑な案件に関しては後日回答するようにしていました。
必要な説明もすべて調査時に説明するように心がけました。

税理士も調査官も元帳をベースにやり取りをします。
だからなぜこの仕訳でこの会計処理をしたいのかという
真意はわかりません。でも仕訳をし会計処理した人間は
なぜそういう会計処理をしたのか一番よく知っているし
内容を理解しています。だから即答できるのです。

仕訳をする時点で税務調査を意識して処理をします。
仕訳をするときに問題になりそうな会計処理は通達などを徹底的に調べて
税務調査で指摘される事項は全て取り除いておきます。
あるいはしっかりと証拠書類を準備しておきます。

つまり税務調査への説明を考えながら会計処理あるいは
仕訳入力するということです。

会計事務所も税務調査を意識して仕訳をしているのですが
最大の難点は会社の中にあるビジネスの流れを理解できていないので
少しずれた会計処理になってしまうことです。

普通の会社は何となく会計処理しているので税務調査で指摘があってはじめて
内容を精査したり資料を準備するので否認されるリスクが高くなります。

税務調査で是認されるためには事前に
すべて問題点を潰しておくことがポイントです。

それが経理の業務であり顧問税理士の仕事だと思います。
ただ顧問税理士にそこまで期待するのは難しいと思います。
会社の状況を詳細に理解しない中で伝票・領収書・請求書だけで
最適な会計処理を導き出すのは至難の業です。

だから税務調査に対抗できるような会計処理は
経理の自計化の中でしか構築できないと思います。

もちろん税務調査で否認されないための税務知識は必要になります。

会計・経理を自計化することによって顧問税理士
会社の双方にメリットがあります。
税理士も記帳代行などの単純作業より高度な役務を
提供したいと考えいると思います。

それ自体悪いことではありませんがせっかく高度な税務知識を
持っている専門家である税理士を上手に活用しないともったいないと思います。
特に記帳代行や決算処理は一定の経理知識があればだれでもできることなので
税理士にしかできないことを依頼しましょう。
そのためにはあなたもある程度の税務や財務の知識を学び質問力を強化してください。

質問によってたくさんの情報を引き出しましょう。
ただ税理士からの情報提供を待っていてもあなたに
必要な知識・情報は身に付きません。
あなたの積極的な質問はきっと税理士にも刺激にもなります。

まとめ


経理を自計化することによって会社にさまざまなメリットがあります。
税務調査に対応するために経理を自計化するのではなく
自計化することによって税務調査を意識して恐れることもなくなります。
むしろ調査をしてもらいたいという気持ちにもなります。
(経理担当者としては外部から評価してもらえるので)

多くの社長は税務調査を面倒だと思っていると思います。

確かにそう思いますが社内の管理体制を第三者からチエックしてもらうには
いい機会だと思います。税務調査で指摘された事項に関しては
次回指摘されないために改善していこうという大きな動機づけになります。

また是認されれば税務署から正しい税務処理をしていると評価されるので
経理担当者としてはうれしいものです。モチベーションも上がります。
社長からすれば普段は何やっているかよくわからないけど
しっかり仕事をしているという認識になると思います。

経理を自計化するメリット

  • 経営者の資金繰り不安を解消できる
  • 経営や資金繰りの問題点が月次単位で把握できる
  • 決算予測が可能となり節税対策ができる
  • 銀行に必要な資料を迅速に提供できる(銀行評価アップ)
  • 資金繰りが安定する(資金調達のタイミングがわかる)

経理を自計化するデメリット

  • 自社で会計処理するシステムが必要になる
  • 専門スタッフが必要になる(外注可能)
  • 月次決算が可能になる社内体制の整備が必要になる

中小企業の場合 経理を自計化するハードルが高いと
思われがちですが最近はクラウド会計の利用や
クラウドソーシングによる外注化などによって
かなり低コストで実現可能になっています。

またクラウドソーシングなどでは
在宅で優秀なスタッフが多く登録されています。

クラウド環境や優秀な在宅スタッフを上手に活用して
自計化のシステムを構築する方法も検討してみては
いかがでしょうか。

経理の自計化は税務調査だけではなくあなたの経営判断や
会社経営に大きくプラスになることが多いと思います。

ぜひ経理の自計化を目指してみてください。

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この記事を書いた人

経済産業省認定経営革新等支援機関
レグルス経営研究所 代表。
経営者に役立つ資金繰りノウハウを情報発信しています。

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