銀行融資の金利を少しでも下げたいと
考えたことありませんか。
この記事では銀行融資金利の決まり方と
銀行融資金利を下げる交渉ポイントに
ついて説明します。
自分の銀行融資金利に不満がある方は
この記事を読むことをおススメします。
- 銀行融資の金利の決まり方
- 返済期間による銀行融資金利の違い
- 銀行融資の金利を下げるための交渉ポイント
銀行融資の金利の決まり方
銀行融資を受けるとき気になるが金利です。
でもいつもは何となく銀行主導で決定されていませんか。
借りる立場なのであまり強くは言いづらい雰囲気はわかります。
でも金利がどのように決まっているか理解して
金利交渉をスムーズに進めましょう。
そもそも銀行は勝手に金利を決めているわけではありません。
一般的には次のような決め方をしています。
- 銀行融資金利=銀行の調達コスト+銀行の経費+信用コスト+銀行の利益(スプレッド)
銀行の資金調達コスト
銀行が融資している資金は、自己資金ではなく
預金者の預金や資金市場から調達した資金が大部分となっています。
預金者や資金市場から調達した資金に利息を払わなければなりません。
支払われる利息が調達コストになります。
資金市場の調達コストは大きくまとまった金額を
調達できる規模の大きな都市銀行・地方銀行が低くなります。
逆に信用金庫・信用組合などは高くなります。
銀行の経費
銀行も一般事業者と同じように経営を維持するためには
人件費・地代家賃・広告宣伝費などさまざまな経費がかかります。
銀行の経費は収益である貸出金利から賄わなければなりません。
銀行の経費は各銀行の経営によってことなります。
銀行の規模や経営効率(利益率が高い)により影響を受けます。
都市銀行など1社あたりの貸出金が大きければ経費効率は
よくなりますが信用金庫など中小企業向けでは1社あたりの
貸出金額は小さくなるため経費効率は悪くなります。
一般的には
都市銀行→地方銀行→信用金庫の順番で経費が
高くなる傾向があります。
信用コスト(倒産率)
会社の倒産が発生した場合に発生する損失です。
会社ごとの格付けにより倒産率は影響を受けます。
格付けが高い方が倒産率は低くなります。
だから格付けが低いと倒産率は高くなり
格付けが高いと倒産率は低くなります。
格付けが高い方が優良企業になります。
金利を下げるためにはまず銀行の格付けを
現在より上げるようにしましょう。
銀行の利益
銀行は営利企業であり存続していくためには利益が必要です。
利益がなければ銀行自体の信用も低下することになるので
銀行にとっても重要です。
貸出金利から、調達コスト、経費、信用コストを
控除しても残りがプラスになり、利益が出るように
金利は設定されます。
あまり金利に敏感でない会社に対しては
銀行主導のいい値で設定されていることがあります。
銀行の利益率を下げれば金利を下げることができるので
状況に応じては交渉の余地があります。
ここまで見てきたように金利の主な決定要因は
信用コストに関連する格付け以外は
会社としてコントロールできない
外部要因になっていることがわかります。
金利を下げるために会社が自らできることは
銀行の格付けをあげることと言えます。
返済期間による銀行融資金利の違い
銀行融資の返済期間は
- 短期(1年以内)
- 中期(1年超3年以内)
- 長期(3年超)
に区分することができます。
この返済期間に応じて金利は変わります。
一般的には期間が長くなればなるほど調達コストが
高くなり金利は高くなります。
あなたが借りている借入金の返済期間や
貸出金利のベースになっている調達金利
(短期プライムレート・基準金利などの名称で金銭消費貸借契約書に記載されている。)
を確認してください。
銀行は格付けの高い会社に対しては
返済期間を長く格付けが低い会社に対しては
期間を短く設定する傾向があります。
確認するポイントは融資期間に応じた金利水準に
なっているか確認しましょう。
期間が短いほど金利は低くなります。
(格付けが低い場合は融資期間に関係なく金利は高く設定されます。)
比較する金利がわからない場合は
他の銀行のホームページや日本政策金融公庫
などのホームページを確認してみてください。
日本政策金融公庫の場合、政府系金融機関なので
金利は低く設定されていますが目安や交渉材料として
参考にしてみましょう。
金利を下げるために交渉する
金利に関して銀行は少しでも高くしたい、逆に会社は
コストを削減したいので少しでも低くしたいと思います。
早く借りたいので金利はいくらでもいいという経営者もいますが
会社の利益を減らすコストである以上少しでも
低くなるように交渉すべきです。
基本的には格付けに影響されるので
財務体質を改善し決算書の内容をよくすることが第一歩です。
ただすべての会社の決算内容がいいわけではありませんが
ますは金利を下げるように交渉してみることです。
(何もしなければ金利は変わりません、銀行から下げてくれることもありません。)
上手くいけば金利交渉に応じてくれるかもしれませんが
応じてくれない場合でも金利を下げるための条件を提示してくれます。
格付けをあげてもらえれば下げることを検討できますとか、既存融資は
無理ですが新規の設備投資ならば金利を下げることが可能とか
何かヒントをもらえるのでそこを改善すれば将来的に金利を下げることができす。
経営者は金利に対して鈍感でうるさくないので
銀行に上手く金利を上げられてしまいがちです。
何も言わなければ当然です。
だからまずは銀行に対して金利を気にして
いるうるさい経営者になることです。
そうした牽制が金利上げの抑制になるだけではなく
金利を下げやすい雰囲気を作り出していきます。
うるさいところから対応するというのがビジネスの本質です。
その他に金利を下げるための交渉ポイントをあげておきます。
- 複数の銀行と取引がある場合は銀行間で金利の競争をさせる。
- 新規の取引銀行に融資を利用する。(借り換える)
- 信用保証協会の固定金利型の融資商品を利用する(保証料も含めたトータルコストで考える)
- 早期経営改善計画を作成する。
- 経営力向上計画を作成する。
銀行融資の金利を下げるための交渉ポイントのまとめ
銀行融資はどうしても銀行主体で決まるので融資契約時でも
金利について交渉する経営者はほとんどいません。
だからまずは金利交渉をしてみることです。
金利を下げてもらいたいあるいはこのぐらいの金利で
お願いしたいと言ってみるということが大切です。
何も言わなければ何も始まりません。
金利を下げる交渉のポイントは
財務内容・決算書の内容を良くして
格付けをあげることが王道です。
あたりまえすぎるかもしれませんが
自社の格付け向上に真剣に取り組んでいる
経営者が少ないのも事実です。
財務改善による格付けを向上させることが
ポイントになりますのでぜひ取り組んでください。
ただ財務内容があまり良くない場合であっても
- 複数の銀行と取引がある場合は銀行間で金利の競争をさせる。
- 新規の取引銀行に融資を利用する。(借り換える)
- 信用保証協会の固定金利型の融資商品を利用する(保証料も含めたトータルコストで考える)
- 早期経営改善計画を作成する。
- 経営力向上計画を作成する。
なども金利を下げる交渉に役立ちますので
ぜひ試してみてください。
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