中小企業の社長であればさまざまな理由で資金繰りを
改善しなくてはならない場面に遭遇します。
銀行や顧問税理士、コンサルなどから指摘され
具体的な計画をたてて改善をすすめているが
結果がなかなか出ないということありませんか。
私自身が会社に勤務していた時に
実際に資金繰り改善したときに
経験したことについて
書きたいと思います。
数値的な計画を立てて見直しをすすめても上手くいかないときは
以下の点についても再考してみてください。
社長が知らない社内に残る非効率・非生産的な習慣やルールの見直しです。
社長が知らない従業員に都合の良いルールが社内に存在していることがあります。
相当突っ込まないと改善されない場合がほとんどです。
改善をすすめようとすると従業員の言い訳ばかりで説得に苦労します。
それだけにしっかり見直すと資金繰りが大きく改善する場合がありますので
心当たりのある方は。一度見直してみてください。
それでは以下3つの順番で説明してい行きます。
- 資金繰りは従業員に関係ないことなので本気で取り組まない
- 社内に残る非効率・非生産的な習慣やルールが存在する
- 従業員に任せるだけで社長が本気で取り組まなくては資金繰りは改善しない
資金繰りは従業員に関係ないことなので本気で取り組まない
あなたは、会社の業績や資金繰りのことで
常に頭を悩ませていませんか。
従業員のにとっては会社の業績や資金繰りなど
に関心はありまえせん。
自分の給料にしか関心はありません。
もちろん会社には倒産してほしくないとは思っています。
ただ従業員は社長の気持ちなど理解できないし
理解する気持ちもありません。
従業員に会社の実情を理解して協力してもらおうと
いう甘い考えは捨ててください。
資金繰りに関して何かを変えるのは社長であるあなたがやるしかないのです。
資金繰り改善は社長が覚悟を決めて実行しなければ失敗します。
特に従業員任せでは成功することはないでしょう。
資金繰り改善方法自体は難しい内容ではありません。
では多くの会社がなぜ資金繰りを改善できないのかというと
社内の改善行動が上手くできないからです。
改善行動は誰がやるかというと現場の従業員です。
顧問税理士・コンサルなどに財務分析等をしてもらい
どこが悪いか、改善するために何をすべきかという
提案をされます。
ここまではいいとして
ここからは社長が資金繰りの改善提案を従業員に伝え
改善に取り組むのですがほとんどの会社です。
ただこの先なかなか
成果を出すことはできません。
コンサルから改善提案
↓
社長が現場に指示
↓
現場で実行するが成果がでない
↓
コンサルと再度会議(行動を促す)
上記の繰り返しになり成果の出ない
無限のループになります。
原因はヒューマンエラー・人為的ミスです。
ただ従業員が悪意を持って行動しているわけではありません。
おそらく本人たちなりに一生懸命やっています。
ではなぜ、資金繰りの改善行動が上手くいかないのでしょうか。
社長が知らない社内に残る非効率・非生産的な習慣やルールの存在です。
実は中小企業では会社内に、あなたの知らない非効率的
非生産的な習慣やルールがたくさん存在しています。
この習慣やルールが従業員の行動を拘束し
資金繰りの改善行動を抑制しているのです。
社内に残る非効率・非生産的な習慣やルールが存在する
なぜ会社に残る非効率・非生産的な習慣やルールが
存在すのでしょうか。
創業当時多くの業務を社長が管理しています。
会社が安定し成長するにつれて業務を従業員に
委託していきます。
マニュアルや口頭などで作業内容を伝えていきます。
それぞれの会社のやり方が定型化していきます。
ここで問題になるのがその後業務内容が長期に
渡り見直されることなく改悪されていくことです。
さらにマニュアルにない業務は現場の裁量で
決められ定型化していきます。
また時々の管理者(支店長・店長・部長・課長など)が
業務内容を追加修正していきます。
まあこうなるとほぼ社長が知らない業務ばかりです。
社長は自分がおしえたままだと思っています。
複雑化した業務を見ていくと多くの場合従業員に
都合のいい内容だけが残っています。
(従業員のとって楽な業務に改編されている。)
会社にとって効率的で利益貢献する業務は
形骸化している場合がほとんどです。
(実行されていなかったり・簡素化されている。)
私が実際に経験したことですが
業務改善を現場に指示してもなかなか上手くいかず
成果が出ないので現場に行って調べたことがあります。
現場に行って実際の作業を見てひとつひとつ
質問しました。
なぜこれをやるんですか。
なぜそうなるんですか。
どうしてやらないのですか。
など
そうするとでるわ、でるわ会社が知らない非効率的な無駄な業務。
なんでその業務やっているのと聞くと
前から決まっているのでやっています。
誰が決めたの
店長あるいは上司です。
店長・上司に聞くと
前からそうなっているので
もちろん会社は指示していません。
ということで誰が指示したかわからない業務が
(会社が指示していない)
何年にもわたり継続さているのです。
誰も指示していないのに業務がだけが
昔から継続されている、まるで亡霊のように
会社の残って悪影響を与えています。
簡単にまとめると
- すでに廃止されたのに継続されている業務
- 現場の管理者が勝手に追加した業務
- 管理者・現場担当者が面倒だから簡素化した業務
という感じです。
すべて資金繰りに影響します。
実例として
- 売上金の回収期間を現場で長期化させてしまう。
- 売上金の入金が遅延しても放置する。
- 仕入・消耗品などの購買時に随時発注が面倒だから
一括発注して商品在庫や貯蔵品を大量にかかえる。
上記業務は担当者が楽だというだけで安易に実行されています。
人の作業は基本的に楽な方に流れがちです。
あなたが期待しているような従業員が自ら考え
会社に利益貢献してくれる行動を自発的に
行われることはまずありません。
今の時代働き方改革が進み労働に対する
価値観は大きく変革しています。
いい悪いは別にして従業員は指示されたこと以外は
やらないと思ってください。(あたりまえのことですが)
短時間労働で付加価値を向上させる仕組みを
求められるいるだけではなく社長が
しっかり構築しなければなりません。
従業員に任せるだけで社長が本気で取り組まなくては資金繰りは改善しない
資金繰り改善を妨げる
社長が知らない社内に残る
非効率・非生産的な習慣やルールの
存在をお伝えしました。
私自身が実際に見てきたことですが中小企業では
実際に似たいようなことがあるのではないでしょうか。
多くの場合、社長であるあなたが知らないだけで
脈々と長期間にわたり継続され、これからも
会社が倒産しない限り継続されていきます。
いくらあなたが資金繰りの改善に関する
業務行動を指示しても従業員はできませんという
さまざま言い訳をしつつ、時には指示を無視し続けながら
業務は何も改善されていかないのです。
だから資金繰りは改善されていきません。
資金繰りは良くならないのです。
顧問税理士もコンサルも首をかしげますが
最終的にはあなたの経営管理能力を疑われる
だけです。
何も変えようとせず非効率・非生産的な習慣やルールが
そのまま残ってしまい、何も変わらないまま
改善計画プロジェクトが終了というパターンが多くあります。
社長が知らない非効率・非生産的な習慣やルールが
資金繰りを悪化させるなんてうそのような話ですが
原因となってしまうことが現実にはあるのです。
上記のような状況を解消することは、なかなか手ごわいものです。
ではどうすればよいかというと
あなたが覚悟を決めて本気で取り組むしか
方法はありません。
誰もかわってくれません。
根気強く改善されるまであなたが
取り組むしかないのです。
従業員はあなたの本気度を見ています。
本当は社長であるあなたのことが一番怖いのです。
でも最近はやさしい嫌われたくない社長が増え
業務丸投げなので従業員の思うつぼです。
このまま放置して資金繰りが悪化するか
従業員に嫌われても改善を実行し会社を
存続させるかはあなたしだいということです。
まとめ
銀行・税理士・資金繰りコンサルなどからすれば
資金繰り悪化の原因を特定することは
難しいことではありません。
もちろん万全な改善対策も
提案しますが、なぜかうまくいかないことがあります。
原因は社長が知らない非効率・非生産的な習慣やルールが
存在することが影響していることが多くあります。
会社に影響がないなら非効率・非生産的な習慣やルールが
そのままでもよいと思いますが会社が資金繰りが悪化して
倒産するということにつながるのであれば
今すぐ改善しなければなりません。
社内に残る非効率・非生産的な習慣やルール
が改善されず放置され資金繰りが悪化している
ということはまさにあなたの経営管理責任が
問われているということではないでしょうか。
以下の点に少しでも心当たりのある方は
ぜひ深く切り込み見直してみてはいかがでしょうか。
- 資金繰りは従業員に関係ないことなので本気で取り組まない
- 社内に残る非効率・非生産的な習慣やルールが存在する
- 従業員に任せるだけで社長が本気で取り組まなくては資金繰りは改善しない
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