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融資審査で資金繰り表を重視する3つの理由

私が企業に勤務しているとき毎月試算表を
提出し会社の現場を定期的に報告していました。
特に融資を受けるときに過去6ヶ月の資金繰り実績表と
12カ月先の資金繰り予定表を提出していました。

資金繰り表は銀行担当者にとても喜ばれました。
銀行とのやり取りで感じたのは資金繰り表を
とても重視していたことです。

ではなぜ銀行は資金繰り表を重視するのでしょうか。

資金繰り表を重視する理由を以下3つにまとめてみました。

  • 損益計算書から現預金の動きがわからない
  • 貸借対照表の残高はすでに過去の数値になっている
  • 資金繰り予定表から資金の動きを知りたい
目次

損益計算書から現預金の動きがわからない

社長は毎月試算表で損益計算書の利益を
確認し増減に一喜一憂します。
利益が出ていれば銀行も評価をしてくれると
思いがちですが損益計算書の利益は
参考にする程度で利益が現金としてどのぐらい
残ったかと言うことが一番重要です。

実は銀行が一番知りたい現預金の動向を
損益計算書から知ることができません。

損益計算書は利益が出ていない赤字の時に
その理由を追求するために読み込みます。

何で利益がマイナスなのかという感じで。

利益率や利益が何で下がったのか
仕入れや販売管理費に問題はないか
などを精査します。

ただ社長が期待しているほど銀行は
損益計算書を見ていないかもしれません。

貸借対照表の残高はすでに過去の数値になっている


銀行は貸借対照表から会社の財務状況を把握します。
損益計算書より貸借対照表を重視します。
資産から負債を差し引いて純資産がどのぐらい残るか
現金がどのくらいあるか利益償還以外に
返済原資となる資産がどのぐらいあるのか
ということに関心があります。

特に重視するのは資産の時価です。
貸借対照表の残高はあくまでも取得当時の簿価が
ベースになっているので時価に引き直します。

また資産の中に不良債権や遊休資産がないか確認します。
銀行が一番関心を寄せるのは現金です。

ただ貸借対照表の残高は過去の時点での残高です。
現金は日々動いているのでどのような状態になっているのか
預貯金残高や将来の残高がどのように推移するのかに関心があります。

会社に利益があっても現金がなければ倒産します。
それだけに銀行も一番関心を持つのが現預金の動きです。

現預金の動きを反映させた帳票が資金繰り予定表です。

やっはり過去ではなく将来に向けて
資金がどう変動するか銀行は知りたいところです。

銀行は資金繰り予定表をどのように
考えているのでしょうか。

資金繰り予定表から資金の動きを知りたい


会社の資金は常に変動します。
銀行に提出された決算書はすでに過去の数値であり
一番知りたいのは直近の残高であり将来への動きです。
損益計算書や貸借対照表では現金の動きがわかりません。
そこで重宝するのが資金繰り予定表です。

現時点から6~12ヵ月先の資金の動きを
資金繰り予定表から把握することができます。

もちろん提出された資金繰り予定表の数値が
将来保証された数値ではありませんが
提出された決算書や経営計画書に基づき
銀行自らが予測した資金繰り表予測値と照合することに
より、ある程度信頼できる精緻化された数値を
算出することができます。

この数値に基づき稟議書は作成され融資審査されるます。

この資金繰り予定表があるから銀行は融資ができるのです。

融資交渉で銀行員を近くで見てきた私の個人的見解ですが
1年先の資金繰り表を提出すると喜ばれましたし
真剣に中身を精査しているようでした。

銀行が資料を見る優先順位は

  1. 資金繰り予定表
  2. 貸借対照表
  3. 損益計算書

という感じで見ていました。

もちろんはじめにざっくり見るのは

  • 粗利益
  • 営業利益
  • 経常利益

です。

ただ融資のときに返済原資は利益ではなく
現預金であり、その動きや残高を
資金繰り予定表で把握したいと思うのは
当然のことだと思います。

まとめ


銀行は会社の業績を
決算書・試算表(損益計算書・貸借対照表)から
把握しますが本当は資金繰り予定表も欲しいと思っています。
特に融資審査のときは必須の資料です。

理由としては

  • 損益計算書から現預金の動きがわからない
  • 貸借対照表の残高はすでに過去の数値になっている
  • 資金繰り予定表から資金の動きを知りたい

になります。

ただ残念なことにほとんど中小企業は
資金繰り予定表を作成していません。
作成されていたとしても会計事務所のソフトで
出力されたわかりにくい資金繰り予定表ぐらい。

銀行提出ように作成されたので
社長は内容をあまり理解していません。

最低条件として社長が資金繰り予定表の
内容を説明できることは必要です。

理想としては社長が作成して内容を
深く理解して銀行に説明できることです。

社長が資金繰り予定表を説明すれば
融資審査はかなり有利になります。
銀行も安心します。

銀行との関係を強化したいなら資金繰り予定表の
作成提出からはじめてはいかがでしょうか。

きっとあなたと会社を見る銀行の目は
変わると思います。

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この記事を書いた人

レグルス経営研究所 代表。
経営者に役立つ資金繰りノウハウを情報発信しています。

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